開業・経営に役立つ本
経験の少ない新人の行政書士にとって、本は先輩の経験を借りられるいちばん安い方法です。運営者が開業したころから助けられてきた本の選び方と、運営者自身が書いた実務書を紹介します。
Key pointsこの記事の要点
- まず行政書士法の解説書で、業務の範囲を正しく知る
- 実務書は、改訂・実務の注意点・出典の3つで選ぶ
- 介護分野なら、運営者が書いた2冊が実務の入口に
- 経営の本は、手法より考え方を学ぶ
まず、行政書士法を正しく知る
日々の業務は、行政書士法の理解が土台になります。行政書士の業務の範囲を正しく知ると、できること・できないことの線引きがはっきりし、新しい業務の機会にも気づきやすくなります。条文の解説書(コンメンタール)を、マーケティングの本より先に一度は通して読んでおきましょう。
業務ごとの実務書
実務経験がないまま開業する場合、業務全般を扱う実務の手引き書が1冊あると、日々の疑問に答えてくれます。そのうえで、扱う業務ごとに、手続きの解説書・手引き・書式集をそろえます(実務と集客を同時に進める4ステップ)。
選ぶときは、次の点を見ます。
- 最新の法改正に合わせて改訂されているか
- 法律や役所の手引きには書いていない、実務の注意点や失敗例が書かれているか
- 引用した公的な資料の出典が書かれていて、自分で確かめられるか
運営者が書いた実務書
運営者の2人は、自分が業務の参考に欲しかった本を、実際に書いて出版しました。どちらも、法律や手引きだけでは分からない、実務の注意点を盛り込んでいます。
| 本 | こんな人に |
|---|---|
| 齋藤史洋『お年寄りが笑顔になる!地域密着デイサービスのはじめ方』(ナツメ社) | 介護分野、とくにデイサービスの開業支援に取り組みたい人。法人の設立、指定申請の注意点、事業計画書の考え方、介護保険の基礎までを見開きで解説しています(介護事業の開業支援) |
| 津田拓也『介護タクシー 開業準備・許可申請・事業運営ハンドブック』(日本法令) | 介護タクシーの許可申請と、開業後の運営まで支援したい人(介護タクシーの許可) |
デイサービスの開業について、行政書士の視点で書かれた本が見当たらず、自分の業務やお客様にお勧めするためにも欲しいと思っていました。それなら自分で書こう、というのが出発点です。介護の分野にこれから取り組む先生の、最初の1冊になればうれしく思います。
運営者 齋藤経営とマーケティングの本
行政書士も事業者です。経営とマーケティングの本からは、値決め、選択と集中、広告への投資の考え方などが学べます。ただし、集客の具体的な手法は時代とともに変わります。手法そのものより、考え方を学ぶつもりで読み、今の環境に合わせて試しましょう(ネット集客の基本)。
安売りを勧める本ではなく、適正な報酬で続けられる事務所を目指す本を選ぶのがおすすめです(安売りをしない)。
※制度や手数料などは変わることがあります。手続きの最新の内容は、各機関の公式の情報でご確認ください。


