開業Q&A 現役の行政書士が答えます
開業を考えている方から、これまで何度もいただいてきた質問と、その答えをまとめました。くわしく書いた記事があるものは、あわせてご覧ください。
Q1 行政書士の専業で、食べていけますか
食べていけます。ただし、何もしなくても仕事が来る資格ではありません。
行政書士は廃業が多いと言われますが、その中には、ほかの仕事を引退した後に登録だけしていた方や、会費の負担から登録をやめた方も含まれています。一方で、専業でしっかり事務所を続けている行政書士も多くいます。差が出るのは、ご依頼を受ける仕組みを作ったかどうかです。くわしくは「行政書士の年収・売上の現実」をご覧ください。
Q2 実務の研修がないまま開業して、大丈夫でしょうか
行政書士は、試験に合格して登録すれば、すぐに開業できます。各都道府県の行政書士会や日本行政書士会連合会の研修もありますが、実務はほとんど、開業してから身につけていくことになります。
扱う業務を決めたら、役所の手引き・実務書・書式を手元に置き、役所と打ち合わせながら進めれば、実務の力は身についていきます。運営者の渡邉も、実務の経験がないまま開業しました。「行政書士の開業前にやっておくこと」もあわせてご覧ください。
Q3 人脈やコネがないと、難しいですか
そんなことはありません。運営者は、人脈もコネも資金もほとんどないところから開業しました。人脈があるに越したことはありませんが、それより大切なのは、自分でご依頼を受ける仕組みを作ることです。仕事を取れるようになれば、人脈は後からついてきます。
Q4 どうやってお客様を集めればよいですか
ホームページなどのネットでの集客、チラシやダイレクトメールなどのアナログの営業、前職や他士業からの紹介が主な方法です。どの方法でも、まずは関係する本を何冊も読み、実際にやってみることから始まります。小さく試して、反応のあった方法にお金と時間をかけて、仕組みにしていきます。
Q5 ネットとアナログの集客、どちらが効率的ですか
1人で開業する新人の行政書士には、ネットでの集客をおすすめします。
行政書士は専門家です。実務の勉強や、実際の書類作り、役所との打ち合わせに使う時間を確保しなければなりません。毎日チラシを配り、交流会に出て回っていたら、肝心の実務の時間がなくなります。ホームページは、自分の代わりに24時間、事務所を紹介してくれます。費用はかかっても、自分が動き回る時間と比べれば、決して高くはありません。
ただし、地域や業務によっては、アナログの営業が効く場面もあります。両方を組み合わせるのが理想です。
Q6 失敗しやすい業務はありますか
特定の業務というより、知識が足りないまま難しい業務を受けると、要件の確認漏れなどでご依頼者に迷惑をかけてしまいます(風俗営業の許可など、要件の確認が細かい業務は特に注意が必要です)。
自分には難しいと感じるご相談が来たら、その業務を専門にしている先輩の行政書士に紹介するのも一つの方法です。紹介をきっかけに、先輩の仕事の進め方を学べる関係が生まれることもあります。「失敗・廃業の事例に学ぶ」もあわせてご覧ください。
Q7 開業資金がありません。資格を生かした副業はできますか
許認可の業務は、役所が平日に開いている時間に対応が必要なため、勤めながらの副業は難しいと考えています。資格を生かすなら、扱いたい分野の情報を発信するホームページを、開業前から作っておくのがおすすめです。開業したときの集客の土台になり、どんな情報が求められているのかを知る材料にもなります。くわしくは「兼業・副業から始める行政書士」をご覧ください。
Q8 開業前に、最低限やっておくことは
- 何をやりたいのか(扱う業務と働き方)をはっきりさせる
- ここまでは譲れない、という線を先に決めておく(使ってよい資金の上限、続ける期間など)
- 家族の理解を得ておく
資金の準備は「行政書士の開業資金と、借入れの考え方」、事務所の選び方は「行政書士の事務所は、自宅か賃貸か」にまとめています。
Q9 開業前に読んでおくとよい本は
行政書士の実務書だけでなく、マーケティングと営業の本を読んでおくことをおすすめします。運営者が開業のころに読んで役に立ったのは、ダイレクトレスポンス・マーケティングの考え方を説いた本や、売り込まない営業についての本でした。行政書士の仕事も、お客様に知ってもらい、選んでいただく点では、ほかの商売と同じです。
※制度や手数料などは変わることがあります。手続きの最新の内容は、各機関の公式の情報でご確認ください。


