06事務所経営

人材の確保と組織づくり

渡邉 徳人津田 拓也齋藤 史洋執筆現役の行政書士3人最終更新日読む時間約3分

売上が伸びてくると、1人ではどうしても手が回らなくなります。人を雇うかどうかは、事務所の形と、自分の生き方を決める大きな分かれ道です。運営者の事務所が人を増やしてきた経験をまとめました。

Key pointsこの記事の要点

  • 月70万〜100万円がめやす。外注 → 補助者 → 行政書士の順で人の力を増やす
  • 内部は手順書と書式で育て、即戦力は外部の提携先に求める
  • 柔軟な働き方と休みやすさで、人に選ばれる事務所に
  • 人を増やすのは、売上だけでなく、自分の時間を作るため

人を増やすタイミング

1人の事務所で無理なく回せる売上は、月70万〜100万円ほどがめやすです(行政書士の年収・売上の現実)。このあたりで、次のどれを選ぶかを考えます。

  1. まずは外注する書類作成の一部、ホームページの更新、経理などを外に頼み、自分の時間を空けます。
  2. 補助者を雇う事務所として扱える量を増やします。毎月の固定費は増え、しばらくは自分の手取りが減ることもあります。
  3. 行政書士を雇う・仲間を増やす実務を任せられる行政書士が加わると、自分は営業や経営に時間を使えるようになります。

私は、時間に余裕のある働き方をしたいと考え、まずは外注、その後に雇用という順に進めました。人を雇えば手取りは一時的に減りますが、人の力がある分、売上は伸び、自分の時間も生まれます。仕事は実務の得意な行政書士にお願いし、自分は業務の説明とご依頼をいただく役に回る。そう気づいてから、事務所の形が大きく変わりました。

運営者 渡邉

内部は育て、即戦力は外部に

小さな事務所が、いきなり即戦力の経験者を雇うのは簡単ではありません。事務所の中では、人を採用して育てていく。即戦力が必要なときは、提携先の事務所など外部の力を借りる。この2つを組み合わせるのが現実的です(提携で開業初日から業務を増やす)。

  • 業務の手順書・書式・メールのひな形を整え、誰がやっても同じ質になるようにする
  • 新人には、手続きの流れが決まっていて、窓口で確かめながら進められる業務(自動車の手続きなど)から任せる
  • 補助者は、行政書士が監督できる体制の中で仕事をする。最終の確認は行政書士が行う

柔軟な働き方で、人に選ばれる

人手不足の時代、事務所も「選ばれる側」です。給与だけでなく、働きやすさで選ばれる事務所になることが、人材に困らないための近道です。

  • 在宅での勤務や、短い時間の勤務を認める
  • 休みをしっかりとれるようにする(有給休暇を取りやすくする)
  • クラウドの道具で、どこからでも仕事ができる環境を整える
  • 役割と評価をはっきりさせ、成長が見えるようにする

人を増やすのは、時間を作るため

人を増やす目的は、売上を大きくすることだけではありません。自分が実務に追われず、事務所の将来を考え、新しい業務を学び、家族や自分の時間を持つためでもあります。どこまで大きくするかは、自分がどんな働き方と生き方をしたいかで決めましょう。

※制度や手数料などは変わることがあります。手続きの最新の内容は、各機関の公式の情報でご確認ください。

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