02業務の選び方

顧問契約を取る方法

渡邉 徳人津田 拓也齋藤 史洋執筆現役の行政書士3人最終更新日読む時間約3分

「行政書士は単発の業務ばかりで、税理士のような顧問がない」と言われます。けれども、運営者の齋藤は、公益法人の顧問として継続したお付き合いを続けています。行政書士は、むしろ顧問を取りやすい資格だと考えています。

Key pointsこの記事の要点

  • 許認可は取った後も維持・管理が必要。行政書士は顧問を取りやすい
  • 毎月、役所に出す書類がなくても、検討すべきことは必ずある。こちらから指摘し提案する
  • 依頼者の業界を深く理解すると、代わりのいない専門家になれる
  • 信頼は、長く関わることと、危機の場面を助けることで生まれる

行政書士は顧問を取りやすい

理由は、行政書士が許認可を扱うからです。許認可は、取ったら終わりではありません。取った後も、要件を守り続け、変更があれば届け出て、期限までに更新しなければなりません。法令に違反すれば、許可の取消しや業務の停止という、事業にとって致命的な結果になります。

その危険を未然に防ぐために、継続して支える専門家は、事業者にとって必要な存在です。顧問を取るポイントは、次の2つです。

  1. 依頼者の事業の「急所」を押さえる許認可の維持と管理を、継続して支えます。
  2. 依頼者との信頼関係を築く関わる期間の長さと、難しい場面での対応が、信頼を育てます。

顧問として、毎月何をするのか

「行政書士が毎月やることなんてないでしょう」と言われることがあります。確かに、毎月役所に出す書類があるとは限りません。けれども、毎月考えるべきことは必ずあります。

公益法人は、認定を受けた後も、運営の全体を見渡せば、認定を維持するために検討すべきことがたくさんあります。新しい公益目的事業を始めるには、事前に「変更認定」という、認定と同じような手続きを通らなければなりません。気になる点があれば私から問題を指摘し、解決の案を出し、理事会で話し合っていただくように提案する。そういう仕事を毎月しています。

運営者 齋藤(東京・銀座)
分野顧問の中身の例
建設業決算変更届・更新・変更届の期限の管理、経審の評点の仕組みの説明、技術者や役員の変更の相談
運送業・産業廃棄物車両や営業所の変更の届出、更新の管理、法令に沿った運営の確認
介護事業変更・加算の届出、指定の更新、運営指導(実地指導)に向けた書類の確認
公益法人・一般社団法人理事会・総会の運営の手続き、定期提出書類、変更認定や定款の変更の検討

依頼者の業界を、深く理解する

単なる「申請の書類の作成」のレベルで関わっていると、ほかの専門家にいつでも代わられてしまいます。依頼者の業界や事業の中身まで深く理解して関わると、「この業界をここまでわかってくれる専門家はほかにいない」と思っていただけるようになり、顧問が切られることも少なくなります。

運営者の齋藤は、公益認定のご依頼を受けるときに、依頼者の業界の専門書を買って、業界ならではの課題まで勉強しています。行政書士だから顧問は無理、という思い込みにとらわれず、何が依頼者の利益になるのかを考え、必要な支援をこちらから提案することが大切です。

信頼は「期間」と「危機の場面」で生まれる

  • 長く関わる:公益認定は、取得まで1〜2年かかります。その間、継続して連絡を取り合い、難しい認定を一緒に乗り越えた専門家と依頼者の間には、自然と信頼が生まれます。
  • 危機を救う:短い期間でも、困った場面を助けると信頼が生まれます。

ご自身で公益認定を申請したものの、内容の不備が多く、行政庁から申請の取下げを求められていた法人を助けたことがあります。認定を取った後、顧問の契約書の案を説明していると、役員の方から「先生に逃げられる前に、ハンコを押しておきましょう」と言っていただき、その場で顧問が決まりました。

運営者 齋藤

顧問料の決め方

  • 月にどのくらいの時間と、どんな対応をするのかを、契約書に具体的に書きます。
  • 顧問料に含む業務と、別に報酬をいただく業務(大きな申請など)を分けて示します。
  • 他士業の業務(税務・労務・登記)に踏み込まない範囲で、内容を決めます。

※制度や手数料などは変わることがあります。手続きの最新の内容は、各機関の公式の情報でご確認ください。

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