02業務の選び方

建設業許可の仕事の取り方

渡邉 徳人津田 拓也齋藤 史洋執筆現役の行政書士3人最終更新日読む時間約3分

運営者の渡邉の事務所は、熊本で建設業許可と経営事項審査を中心に続けてきました。同業者や他士業、ときには役所の方にまで「どうやってそんなに建設業の仕事を取っているのか」と聞かれます。答えは、特別な人脈ではなく、地域にしぼったサイトと、続く業務へのつなげ方です。

Key pointsこの記事の要点

  • 建設業許可は、許可のあとの手続きが毎年続き、事務所の柱になりやすい
  • アクセスの数より、商圏の中で業務を探している人に見つけてもらうことが大切
  • 「地域+業務」でサイトを分け、地元の手引きにそった記事を積み上げ、地域をしぼって広告を出す
  • 決算変更届・更新・変更届・経審・指名願いへ、お付き合いをつなげていく
  • 経験の証明・社会保険・法改正・電子申請・業際に気をつける

建設業許可が、開業してからの柱になりやすい理由

  • 需要が途切れない:請け負う工事の金額が一定以上になると許可が必要になり、元請や取引先から許可を求められることも増えています。
  • 許可のあとも毎年の手続きが続く:決算変更届(事業年度の終了の届出)、5年ごとの更新、役員や営業所の変更届などがあります。
  • 公共工事を受ける会社とは、さらに長いお付き合いになる:経営事項審査、入札参加資格(指名願い)が毎年・数年ごとに続きます。

一度ご依頼をいただいた会社と、何年にもわたってお付き合いが続く。これが、事務所の売上を積み上げてくれる理由です。

ご依頼の7割はホームページから

事務所のご依頼の7割ほどは、ホームページ経由です。建設業許可のサイトのアクセスは、1日あたり40人ほど。そのうち県内からは半分ほどで、同業者の情報収集なども差し引くと、実際の見込みのお客様は1日10人ほどだと考えています。それでも、その10人は「県内にいて」「建設業許可に関心を持って自分から検索してきた」人たちです。たったこれだけのアクセスで、毎月、地元の許可のご依頼をいただき続けてきました。

運営者 渡邉(熊本)

大切なのは、アクセスの数より、商圏の中で、その業務を探している人に見つけてもらうことです。全国から人が集まっても、遠方の方からのご依頼は受けにくく、成約にもつながりにくいものです。

「地域+建設業許可」のサイトの作り方

  1. 商圏の地域名と業務名でサイトを作る「熊本 建設業許可」のように、地域名と業務名で探す人に向けたサイトにします。題名や見出しにも、地域名と業務名を入れます。
  2. 業務ごとにサイトやページを分ける建設業許可と経営事項審査は、探す人の目的が違います。運営者は、許可と経審でサイトを分け、それぞれの目的に合った内容でお迎えしています。
  3. 地元の手引きにそった、くわしい記事を積み上げる都道府県によって、必要書類や確認の方法が少しずつ違います。地元の手引きにそって、要件・必要書類・費用・期間をくわしく書きます。
  4. 広告は地域をしぼって出す検索の広告は、商圏の地域だけに表示されるように設定します。記事による検索の上位表示と、広告の両方を組み合わせます。
  5. 早めに始めて、長く続けるサイトは、運営の年数と記事の量で評価が上がっていきます。地域で早く上位をとった事務所ほど、長く有利になります。

検索の結果の上位には、都道府県の役所のページが並ぶことが多いですが、民間の事務所の中で上位に入れば、十分にご依頼は来ます。

許可のあとの業務につなげる

業務時期お付き合いのきっかけ
決算変更届(事業年度の終了の届出)毎年、決算から4か月以内許可を取った会社のほぼすべてが対象。毎年の連絡の機会になる
更新5年ごと期限の管理を任せていただけると、ほかの事務所に移りにくい
変更届役員・営業所・技術者などが変わったとき届出を忘れている会社も多い。決算変更届のときに一緒に確かめる
業種追加・般特新規事業が広がったとき売上が伸びた会社から相談が来やすい
経営事項審査毎年公共工事を受ける会社。毎年の継続のお付き合いになる
入札参加資格(指名願い)自治体ごとに1〜2年ごと経審を受けた会社の多くが、続けて依頼してくれる
会社設立・法人化個人事業から会社にするとき許可の引き継ぎもあわせて相談になる

新しい許可のご依頼を毎月数件ずつ受けながら、その会社とのお付き合いを続く業務へつなげていく。これを続けると、事務所の売上は年々積み上がっていきます。

実務で気をつけること

  • 経験を証明する書類集めがいちばんの山場:経営業務の管理責任者や技術者の経験は、契約書・注文書・請求書と入金の記録などで年数分を証明します。初回の面談で、何年分の書類がそろいそうかを確かめておきます。
  • 社会保険への加入は許可の要件:令和2年10月から、適切な社会保険への加入が許可の要件になりました。加入していない場合は、先に加入の手続きが必要です。
  • 法改正が多い分野:令和2年の経営業務の管理責任者の要件の見直し、令和6年12月の「営業所技術者」への名前の変更など、改正が続いています。手引きは毎年確かめます。
  • 電子申請(JCIP):建設業許可・経審は、国の電子申請システムで申請できます。GビズIDの取得など、事前の準備が必要です。
  • 業際に気をつける:社会保険の手続きは社会保険労務士、登記は司法書士、決算書の作成は税理士の業務です。提携先と連携して、お客様をお待たせしない体制をつくります。

※制度や手数料などは変わることがあります。手続きの最新の内容は、各機関の公式の情報でご確認ください。

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