03実務・面談・報酬

有料相談のすすめ

渡邉 徳人津田 拓也齋藤 史洋執筆現役の行政書士3人最終更新日読む時間約3分

「相談を有料にしたら、お客様が来なくなるのでは」。開業したばかりの方がよく悩むところです。運営者の齋藤は、原則として有料相談派です。とくに新人こそ、有料相談をすすめています。

Key pointsこの記事の要点

  • 相談料をいただくと、責任・準備・売上・成約の割合のすべてが良くなる
  • 相談だけで解決するもの・専門性の高いものは有料、ご依頼が前提のものは無料も選択肢
  • 依頼する気のない相談には、無料で答える範囲を決めて対応する
  • 相談料を報酬に充てる形にすると、有料でも相談しやすく、ご依頼につながる

相談料をいただく6つの理由

  1. プロとしての責任を自覚するためお金をいただく以上、いい加減な回答はできません。開業したばかりの新人に必要なのは、この緊張感です。
  2. 相談者をしっかり支えるため相談料をいただけば、事前に調べ、資料を準備し、時間をかけて答えることができます。
  3. 相談だけで売上になるため無料だと、相談だけで終わったときに売上はゼロです。有料なら、相談そのものが仕事になります。
  4. ご依頼につながる割合が上がるためお金を払ってでも専門家に相談したい方は、専門家の価値をわかっている方です。相談のあと、そのまま手続きを依頼してくださることが多くなります。
  5. 無料では「入口」として軽すぎることがあるため無料の相談は気軽な分、真剣に検討していない方も集まります。
  6. サービスに対価を払うのは自然なことだから行政書士の商品は、知識と経験です。それを提供して対価をいただくのは、当たり前のことです。

大切なのは、問い合わせの数ではなく、ご依頼につながる割合です。相談料をいただくことで、本当に困っている方と、じっくり向き合えるようになります。

無料相談が向く場面

一方で、無料相談がよい場面もあります。事務所の方針と業務の性質で使い分けましょう。

有料が向く無料が向く
相談だけで問題が解決する性質のもの(どうすればよいかを知りたいだけの相談)相談のあと、ご依頼につながる可能性が高い業務
ほかにない専門性や、特別な知識が必要なもの要件を満たすかどうかの簡単な確認(その後の手続きが前提)
時間のかかる個別の検討が必要なもの面談を「契約を決める場」と位置づけている業務

「ご依頼いただいた場合は、相談料を報酬に充てます」という形にすると、有料でも相談のハードルが下がり、ご依頼にもつながりやすくなります。

依頼する気のない相談には

インターネットで集客していると、手続きを依頼するつもりはなく、何度も無料で聞いてくる方が一定数いらっしゃいます。時間は限られています。そうした方にいつまでも対応していると、本当に困っているお客様に使う時間がなくなります。

  • 無料で答える範囲(一般的な流れ・必要書類の概要など)を、あらかじめ決めておく
  • 個別の判断が必要な内容は、有料相談かご依頼の中でお答えする、と伝える
  • メールでの長いやりとりが続く場合は、面談や電話の相談に切り替える

相談料から、大きな業務へ

介護事業の開業の支援で、新人でも大きな売上を作れるか、と聞かれることがあります。最初は、数万円の相談料をいただくことから始まります。開業を考えている方の相談に、有料でしっかり答える。その相談の中で、法人の設立、指定の申請、開業後の届出までの流れを示し、一式を任せていただく。大きな売上は、相談料をきちんといただくことから始まるのです。

運営者 齋藤(東京・銀座)

※制度や手数料などは変わることがあります。手続きの最新の内容は、各機関の公式の情報でご確認ください。

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