03実務・面談・報酬

経験ゼロからの実務の覚え方

渡邉 徳人津田 拓也齋藤 史洋執筆現役の行政書士3人最終更新日読む時間約3分

運営者の3人は、いずれも実務の経験がほとんどないまま開業しました。行政書士事務所の求人は少なく、補助者として経験を積めない方も多いはずです。それでも、実務は開業してからでも十分に身につきます。

Key pointsこの記事の要点

  • 新しい業務では、新人もベテランもスタートラインは同じ
  • 手引き → 根拠の法令 → 実務書と書式 → 役所に確認 → 記録、の順で身につける
  • 行政手続法は、許認可を扱う行政書士の武器になる
  • 他士業・先輩・専門の事務所の力も借りて、一人で抱え込まない

新しい業務は、ベテランでも一から

行政書士が扱える業務はとても多く、どんなベテランでも、すべての業務に通じているわけではありません。初めての業務を扱うときは、ベテランでも新人でも、法律・通達・手引き・業界の慣習を一から調べて始めます。新しい業務では、新人もベテランもスタートラインは同じです。

戦う場所さえ間違えなければ、経験の浅い行政書士でも十分に勝負できます。ベテランが手を出していない新しい制度の手続きや、地域で扱う事務所が少ない業務は、新人にとって大きなチャンスです。

業務を覚える手順

  1. 役所の手引きを手に入れる許認可には、ほとんどの場合、役所が作った手引きがあります。要件・必要書類・記載例がまとまっているので、まずこれを読み込みます。
  2. 根拠の法令を読む手引きの元になっている法律・施行令・施行規則・通達を確かめます。手引きに書いていないケースで、判断の拠り所になります。
  3. 実務書と書式をそろえる業務ごとの実務書や、受任の書式・申請書の記入例をそろえます。インターネットで、専門書も翌日には届きます。
  4. 役所に確かめながら進める迷ったら、窓口や電話で確かめます。事前の相談を受けている役所も多くあります。
  5. 一件ごとに記録を残す役所に言われたこと、追加で求められた書類、かかった日数を記録しておくと、次の案件で大きな財産になります。

私は経験もコネもないまま開業したので、最初は不安で仕方ありませんでした。それでも、仕事を先に受けて、急いで本を探して読み、役所のホームページの情報をしらみつぶしに調べ、役所に電話して確かめる。その繰り返しで、実務は身についていきました。下積みがないと開業できない、ということはありません。

運営者 渡邉

押さえておきたい法律

法律実務で役立つ場面
行政手続法申請に対する審査の基準、標準処理期間、行政指導の決まり。窓口で根拠のない指導を受けたときの拠り所になる
行政不服審査法許可されなかったときの不服申立て(特定行政書士の業務の範囲にも関わる)
行政書士法業務の範囲・守秘義務・帳簿の備付け・報酬の掲示など、行政書士として守るべき決まり
民法・会社法契約書・遺言・相続、会社の設立や変更の手続き
扱う業務の業法建設業法・入管法・道路運送法・廃棄物処理法・介護保険法など。専門にする分野は、法律と周辺の知識まで身につける

とくに行政手続法は、許認可を扱う行政書士の武器になります。役所の担当者によって言うことが違う、手引きにない書類を求められた、というときも、法律に沿って冷静に確かめることができます。

一人で抱え込まない

  • 他士業や先輩に相談できる関係:仕事でつながった税理士・社会保険労務士・同業者に、困ったときに相談できる関係を作っておきます。
  • 難しい案件は、専門の事務所と組む:要件の判断が難しい業務は、その分野に強い事務所と組んで進めると、お客様に迷惑をかけずに経験を積めます。
  • 行政書士会の研修:各都道府県の行政書士会や日本行政書士会連合会の研修も、業務の入口として活用できます。

※制度や手数料などは変わることがあります。手続きの最新の内容は、各機関の公式の情報でご確認ください。

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