専門特化して選ばれる行政書士になる方法(その3)受注の仕組みを成長させる。:コラム第93回。

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コラム第93回:専門特化して選ばれる行政書士になる方法(その3)
受注の仕組みを成長させる。

前々回から引き続き、行政書士の齋藤先生に登場してもらい「専門特化して選ばれる行政書士になる方法」というテーマでお送りします。

銀座に事務所を構えている齋藤先生は、開業7年目。公益法人制度実務の専門家。日本でも指折りです。全国、引く手数多で活躍されています。

ブログ→知って得した起業・独立で法人をつくる話

ホームページ→一般財団法人設立支援.com

全4回。今回は第3回目。「専門特化して選ばれる行政書士になる方法」(その3)です。

前回までのコラムも合わせてお読みください。

では、さっそく参りましょう。

受注の仕組みを成長させる

勘違いしている人も多いようですが、WEBサイトを立ちあげたらそれで全ての作業が終わりなのかというと、そうではありません。

実は、WEBサイトを立ち上げてからが本番です。

WEBサイトが完成したら広告費を投下します。

広告を打ったら、反応率を見て、検証して、修正して、効率良く受注できるように仕組みの精度を高めていく。

このような検証と修正の作業、テストマーケティングが不可欠です。

検証と修正を繰り返して精度の高い仕組みを1つ作り上げます。

このように、仕組みは一度に完成するものではなくて、少しずつ育てて、成長させるものです。

1つの仕組みがある程度成長したら、そこから出た利益で、また別の仕組みを作る。

この繰り返しで、新人は取り扱い分野を増やせばいいんですね。

こういう話をすると、

「HPを立ち上げたのに上手くいきません」

「ちゃんとしたHP制作会社に依頼しているけど上手くいきません」

そんな相談を受けたりします。

実際にHPを拝見すると、見栄えはそれなりに良いHPです。

しかし、詳しく状況を確認すると、WEBで上手くいかない人には概ね以下の4つの原因が考えられます。

(1)参入すべき分野が最初から間違っている

そもそも参入する分野によっては、既に競合多数いて、どんなに頑張っても自然検索では上位表示されない場合もあります。

先に公開されたWEBサイトの方が、ドメイン年齢(ドメイン・エイジとも言います)が古いため、SEOに強いからです。

また先に公開されたWEBサイトの方が通常、コンテンツのボリュームも多いですし、SEOを意識して様々な検証と改善がなされています。

当然、行政書士の実務能力としても先行者が強いのは言うまでもありません。

WEBの競争に限らず、どこでも先行者は強いのです。

厳しい言い方になりますが、そういう分野に勝ち目もなく参入する人は単なる愚か者でしょう。

でも、そういう新人さんが少なからずいて、正直びっくりします。

わざわざ負け戦を自分から仕掛けて、その結果、路頭に迷うなんて、冷静に考えるとあり得ない話です。

行政書士試験に合格できるだけの知能があったら、普通は、自分が仕掛ける戦が「勝ち戦」なのか、「負け戦」なのか位は判断できると思うのですが。

まともに戦略も考えず参入分野の分析も怠るような人は、WEBについてあれこれ悩む以前に、事業経営から撤退した方がいいと思います。

もっとも、お金も経験も無い新人が「勝ち戦」を仕掛ける事は難しいのも事実です。

だからこそ、どうしていいのか分からない新人には、だれにでもできる以下の方法をお勧めしています。

コラム第30回:新人がベテランを追い抜く方法。

この方法は業務範囲が広い行政書士で開業するからこそ活きる方法です。

(2)最初の段階で戦略が不明確

仕組み作りで失敗しないためには、WEB媒体を制作する最初の段階で「目的」を明確にすることが重要です。

例えば

  • 電話をかけて欲しい
  • メールで問い合わせして欲しいい
  • 無料面談を申し込ませたい
  • 有料面談を申し込ませたい
  • メルマガ登録して欲しい
  • 無料レポートをダウンロードして欲しい
  • 郵送で資料請求して欲しい
  • いきなりサービスを依頼して欲しい
  • 書式を購入して欲しい

などが考えらえますが、何が一番の目的なのか?

ある目的を達成するために、どういう導線が必要なのか、どういうコンテンツが必要なのか、閲覧者にどういうアクションを起こして欲しいのか、「自分で」しっかり考えることです。

そういう戦略を自分で考えないと、どんなにクオリティーの高いWEB制作会社に依頼しても無駄です。

制作会社に依頼する大前提として、しっかりとマーケティングプロセスを検討してから依頼するべきです。

同じようなクオリティーのWEB制作会社に依頼しているのに「成果が出る人」と「成果が出ない人」が生まれてしまうのは、しっかりと考えて依頼しているかどうかの違いだと思います。

つまりWEB制作会社の問題ではなく、依頼する行政書士の能力(マーケティングプロセスを考える力・戦略)が問題です。

仮に、表面的に似たようなデザインのHPがあっても、マーケティングプロセス全体の中でのWEB媒体が果たす役割・達成すべき目的が異なれば、当然成果も違ってきます。

だからこそ、自分の頭でしっかり考えるべきことを考えた上で、クオリティーの高いWEBサービスに依頼することが重要です。

一番最悪な依頼方法は、自分の頭でしっかり考えるべきことをしっかり考えもしないで、

「とにかく仕事が受注できるHPを作ってくれ!」

みたいな丸投げで、WEB制作会社に依存した依頼をすることです。

行政書士にはこういうタイプの人が少なくないようですが、こういう人はいくらお金をかけても無駄です。

某コンサル会社のHP作成サービスに100万円払った挙句、何も成果が出ないという残念な結果に終わる行政書士もいます。

マーケティングプロセスの設計は、必ず行政書士自身が行うべきです。

それを放棄して、他人(外部の業者)に委ねては絶対いけません。

行政書士は皆さん状況が違うわけです。

手持ちの資源・環境が違います。

生きてきた歴史が違いますから、得意不得意も違います。

それを一番良く理解しているのは自分だけです。

自分の強みを活かすマーケティングプロセスの設計は自分がしかできないはずです。

もちろん、どんなに一生懸命考えても最初から完璧なマーケティングプロセスの設計はできません。

だからこそ、最初に目的を明確にして、ある程度しっかり考えて仕組みを作ったら、後はテストマーティングを繰り返して検証して精度を高めていけばいいのです。

(3)コンテンツ不足

コンテンツのボリュームが足りない人は上位表示されにくいです。

コンテンツが少ない状態のままで、サイトが公開されて数カ月で上位表示されるなんてことは一般的にはないことです。

コンテンツが少ない状態ではロングテールによるアクセスもあり得ません。

自分の頭でしっかり考えて、コンテンツを書かない人もだめです。

最近は重複コンテンツをに対する検索エンジンのペナルティーも厳しくなってきました。

似たような分野の同業のHPから記事をパクって来るとかは論外です。

自分の頭でしっかりコンテンツの中身を考えて、自分の言葉でコンテンツを書くことが大切です。

そもそも、どういうコンテンツを入れるのか、それ自体が閲覧者をどう誘導するかの重要ポイントです。

だから、自分でマーケティングプロセス全体を考えて、その一部としてWEBサイト戦略を考えないとダメです。

自分が想定するマーケティングプロセス全体>その一部としてのWEBサイト戦略>その一部として最適なコンテンツ

こういう落とし込みを自分の頭で考えて、最適なコンテンツを増やしていく必要があります。

(4)広告を打たないためアクセスが安定しない

どんなにSEOを意識したところで、検索のアルゴリズムは変動します。

だからアクセスを安定させるためには、一定のリスティング広告を打つことを前提に仕組みを考えるべきです。

開業の時点から広告を一定額打つことを年間の予算に入れておくべきです。

広告費も含めて開業資金を貯めてから開業することが重要です。

ちなみに、起業支援を専門にやっている行政書士の先生方なら、廃業しているクライアントも沢山みていますよね?

自己資金が少ない人ほど廃業しやすいのは分かりますよね?

必要な自己資金をためないで開業した人ほど廃業しやすいのは、行政書士を含めてどの業種でも同じです。


<WEBの仕組み作りに関しては以下のコラムも参考にしてください>

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