有料相談のススメ(その4~6):コラム第53回。

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コラム第53回:有料相談のススメ(その4~6)

前回コラム(有料相談のススメ(その1~3))からの続きです。

その4.業務の成約率が上がるから

事務所経営で重要なことは、問い合わせの「数」ではなく「成約率」です。

有料相談に訪れる層は

「専門家にお金を払ってでも相談して、問題を解決したいと思う」層です。

こういう層の人達は、専門家の価値が分かっています。

お金を払ってでも専門家に依頼した方が安全で間違いが無いし、手続きも楽なるということを理解している人です。

そういう人からの相談を受けると、相談だけで終わることはなく、手続きの依頼を受けることがほとんどです。

無料相談では「単なる冷やかし」・「無料相談だけ希望」のような存在を排除できませんので、成約率が悪くなります。

無料相談に応じただけの、「タダ働き、ゴクローサン」という結果で終わることが多くなります。

その5.フロントエンド商品としては軽すぎる場合があるから

ツーステップマーケティングと呼ばれる手法があります。

本命の商品を売るために、軽めの商品をまず買ってもらい、顧客と関係を構築する手法です。

行政書士事務所でも

(1)フロントエンド商品に「無料相談」

(2)バックエンド商品に本命の「手続き業務」

このような2段階のステップでサービスを提供している事務所は多いですね。

ただし、ツーステップマーケティングを取り入れる場合は、フロントエンド商品とバックエンド商品との価格のバランスが重要になります。

フロントエンド商品(無料)とバックエンド商品の価格の差がありすぎると、バックエンド商品が売れないことになります。

また、「無料相談」をフロント商品にした場合、成約率が高い商品がバックエンドにないと、「無料相談」にかかるコストで赤字になります。

そういう観点から考えた場合に、フロントエンド商品が「無料相談」だと、不適切な場合がありえます。

具体的には、バックエンドとして高単価の業務を受任したい場合に、フロントエンド商品が「無料相談」だと、バックエンドが売れない危険性が高いということです。

その6.商品の対価を支払うのは自然なことだから

「相談を有料にしたら、お客さんが来ないんじゃないか?」

そんな心配をしている新人の方も多いようです。

結論から言えば、そんなことはありません。

むしろ、「相談が有料だから安心して相談できる」そういう方もいらっしゃいます。

だって、世の中「タダほど怖いものは無い」ですからね。

「無料相談は客を釣るエサに過ぎない」ということを、世間の人はよく分かっています。

そもそも、冷静に考えてみれば

「有料だったら相談者が来ない」というような心配をすること自体がおかしいんですよね。

例えば、飲食店で食事するのに、「無料で料理を出してくれ」という人はいません。

商品に対価を支払うのは当然だからです。

「無料で料理を出してくれ」なんて言う人は、お客さんではありません。

単なる営業妨害ですから、無視するか、警察を呼んで追い返すべき存在です。

行政書士の場合、法的知識を提供したり、相談に応じたりすること自体が商品です。

そもそも「無料じゃなければ相談したくない」という人は、お客さんじゃありません。

そのような人には、そもそも事務所に来て欲しくないです。笑

安定的に事務所を運営していくためには、デパートの地下品売り場で試食品ばかり食べ歩いているようなタイプの人を、予め排除する仕組みも重要になります。

その仕組みの一つが有料相談です。


なお、面談に関しては、以下のコラムも参考にしてください。

面談ノウハウ:コラム第19回。有料or無料?&相談者も様々

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