行書事務所に限ったことでもないのですが、独立起業の際には、ご自身の目標と自分のスタイルを持って開業しないと、事業がうまくいっても、いかなくても、何となく不満足な状態になります。
ちょうど開業2年目くらいの僕がそうでして、2年くらい経った頃には、月の売上が200万円を超えていました。
かかっている経費は、事務所家賃の7万円と広告費、バイトの人件費、水道光熱費、その他雑費程度でしたので、手残りで150万くらいはあったと思います。
実家にも毎月数十万円仕送りしていました(今も仕送りは続いていますが)。
25歳で月の手取りが150万円ですから、何となく、状態としては良いような気がします。
しかし、当時の僕は、自分が幸せな生活を送っているとは、とても思えませんでした。
大好きなサッカーは全くできないし、朝早くにおきて、深夜まで仕事仕事。
朝から晩までパソコンに向かってメールの返信、書類作成、提出や発送事務、経理に雑務と仕事オンリーの生活でした。
自分の時間など、ほぼありませんし、心のゆとりもありません。
お金はあっても、使う暇もありません(だから、情報商材やノウハウにトコトン、つぎ込みました)。
友達づきあいも出来ないし、25歳で「人生って何だろう?」なんてボンヤリと、コンビニ弁当を食べながら考えていました。
更に致命的な事実に気が付いてしまったのです。
僕は基本的に書類作成や事務作業が好きではない!ということです。
好きでもない事に、24時間の内多くの時間を取られていたわけですから、そりゃあ、苦痛です。
今ハッキリと言えますが、僕は基本的に行政書士業務が好きではないんですよね。
行政書士業を経営する魅力は感じていましたが、職人的に手続きのプロになりたいというわけではありませんでした。
結果的に法人設立や融資等に関しては、多くの実務をこなして、かなり詳しくはなりましたが。
皮肉にも、最も手取りが多くなった頃に、「このままではいけない」と最も強く感じました。
それで、「実務が出来る行政書士を雇う」という選択をしました。
考えてみれば、実務嫌いの僕が嫌々業務をやること自体、お客様に対して失礼ですし、実際に僕よりも実務のできる優秀な行政書士はたくさんいます。
仕事(実務)は、職人行政書士にやって頂き、営業は僕のような営業行政書士(業務の説明ができて、サービスを販売できる行政書士)がすれば良いのだと、気付いたわけですね。(←かなり遅い)
今では「全自動」とまでは言いませんが、半自動くらいにはなりました。
遠隔操作で動かせますし、時間があって、色々考えたり、プライベートの時間を取れる今の状態こそ、自分が望んでいた状態に近いのかなと考えています(それでも丸4年かかってしまいましたが)。
これから開業する方や今「このままでいいのかな・・・・?」と思っている方は、目標とご自身のスタイル両方を考えながら、幸せな行政書士事務所運営を行って頂ければと思います。
売上が上がらなければ、事務所継続は不可能でしょう。
しかし、売上だけが全てで開業するわけでもないと思います。
僕ももう少しこの辺を真剣に考えて開業していれば、苦しい思いをしないで済んだのになーと今更ながら思いましたので、これから開業をされる方の参考になればと思い、書いてみました。
24歳で開業。現在11年目に突入。開業3ヶ月目で売上100万円突破。2年目に事務所を法人化。月商700万円超。売上倍増の軌跡と、「金ナシ、コネナシ、実務経験ナシ」の弱者でも成功できる行政書士開業ノウハウを、余すことなく無料で公開中。メールマガジン購読者限定の特典もあります。→ご登録はこちら
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