新しい行政書士業務を考える

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コラム第191回:新しい行政書士業務を考える。仕事の進め方と報酬請求など

コロナ支援策で無利子融資、給付金、補助金やらの業務は活況ですよね。

私も関与先限定ですが、無償でお手伝いをしております。

持続化給付金や家賃支援給付金は続々と入りだして喜んで頂けてます。

新型コロナ不況を乗り切る資金繰り

私自身も1億円程度の借入をしておりましたが、全部無利子融資に変えました。

金利が年2%ととして、年間200万円の削減は大きいですよね。

それなりに大きい借入をしていて、残念ながらコロナの影響で売上減少額が要件に

合致する所は全部借り換えさせていってます。建設業とかは借入額も大きいですからね。

私の実際の融資申請レポートは下記サイトに一部公開しております。

↓ ↓

日本政策金融公庫支援ドットコム

で、まあこうしたその時々に合った行政書士業務って色々出てくるわけですが、

実は「株式譲渡手続き」も今後行政書士さん達はサポートに入り込んでいく良いのでないかなと思います。

M&Aやら、事業承継やら事業譲渡やらって、最近よく騒がれてますよね。

これらは詰まる所、株式(持分)譲渡手続きに他なりません。

(以前のメルマガで申し上げましたが、私がやったように、株式や出資比率の移転を伴わず、一部の顧客や一部の事業部門だけ売却だけするパターンもありますが。)

そして今回のコロナ禍や経済ショック、急激な不景気が起きると活況になる分野でもあります。

調子が良い時は誰もそう簡単に売ろうなんて考えません。絶頂期を謳歌しているはずです。

しかし一度沈みだしたら逃げ出したい。売却したい。誰かに譲ってしまって楽になりたい、とこうなるわけです。

【株式譲渡手続きを専門家が受ける場合】

円満な株式譲渡が行われる場合は、通常、会社関係者・譲渡関係者の間で譲渡に関する事前の根回しがあり、譲渡に関する事前の内諾があるのが普通です。

中小企業においては関係者の事前の内諾があるがゆえに、

「会議を開催したことにしておこうか」

「とりあえず議事録だけ作っておけばいいか」

このような事態になりがちです。

しかし、法律上の観点から言えば、適正な手続きを踏まずに形式だけの書面を残すような行為は危険です。

友好的に株式の譲渡が行われる場合であっても、後日、関係者の利害関係がどのように変 化するのかは全く予測できないからです。

それが会社というものでありビジネスの怖さです。

かつては友好な関係であっても、関係者の利害関係が変化して、敵対的な関係になること など珍しくありません。

ひとたび敵対的な関係になってしまえば、過去の手続きのちょっとした不備を突いて、 「あのときの譲渡の手続きは無効だ!」等と訴訟を起こされることもあります。

そのような事態を防ぐためにも我々行政書士が入り、法律に従って適正に手続きを行い、手続きが行われた記録を適切な書面に残しておくことが何より重要なんですね。

いったん法律上のトラブルが生じたら、「証拠が全て」なんだから。

また、公証役場での認証や、法務局での登記のような「公的機関・役所」が関与する手続きとは異なり、株式譲渡の手続きは全て自己責任です。

手続きや書類に間違いがあっても、だれも指摘してくれません。

だからこそ、そこに予防法務を得意とする行政書士として関与する価値が生まれます。

ちなみに、株式譲渡を適法、適切に行うためのマニュアル、書式集はこちらで提供しております。

自分でできる!株式譲渡手続きキット

【仕事の進め方と報酬請求】

1.まずは大原則として、概要をしっかりと説明すること。

これはどの業務においても当然のことですが、株式譲渡承認の請求や取締役会の

招集等、小さな会社(特に同族企業)で軽視しがちな手続きをスキップしないこと。

株式譲渡契約書だけ撒いておけばオッケーですよ!とペラ紙ひな形渡して終わりーなんて

やっていたら行政書士としての適法手続きもクソもありませんし、報酬だって請求出来るはずがありません。

そもそも先述の通り、将来的なトラブルになったらその責任負えるんですか?って話になります。

当然の事とはいえ、一部の隙もないようしっかりやろうと思ったらそれなりの労力だし書類ボリュームも増えます。

12.しっかり報酬請求

M&A会社の決算報告見てください。ガッツリ儲かってますよね。

事業譲渡(株式譲渡)は買う側も売る側もWIN-WINですが、間に入る業者もメリット享受できます。

我々は手続き屋であってマッチング企業を探してきてあげられるわけではありませんが、

将来リスクを予防し、円滑な事業の承継と株式移転の手続きを終えたならば、20〜30万円くらいは請求出来る仕事と言えるでしょう。少なくとも契約書ひな形1枚送るだけではそんな報酬は請求できないはずです。

【集客は?】

税理士さんから持ち込まれるケースもありますし、関与先事業者さんの方で既に相手を見つけているケースもあります。

また、単純に自分のところに持ち込まれるケースもありますが、いずれにしてもそうした分野の仕事をしていることを普段から吹聴していることが大事ですね。

もちろんWEB集客だって重要だし、可能ならそれこそM&A会社の手続き屋としてお抱えにでもなれたら仕事に困ることはないのでしょう。

私自身は結構色々な事業者さんに声がけしていますので、私自身に英会話教室買って欲しいとか岩盤浴のお店を閉めようと思うんだけど誰か引き継いでくれる人いないか、とか持って来れられますね。

私のように建設業の関与先をたくさん持っているとか、融資をメインにしている方とかだとこうした話は結構来やすいのかもしれません。

【赤字会社や債務超過会社でも売れる(株式譲渡出来る)】

赤字だったり債務超過だったりすると、はなから売却できないと諦める方もいらっしゃいますが、それは一面的な考え方なんですよね。

こう言っては失礼なんですが、あなただから赤字だっただけで、実は経営者自身が気づいていないポテンシャルや隠れた資産があって、経営者が変わるだけで黒字化する場合だってあるわけです。

特にシナジー持った企業だったら、それはより実現可能性が高くなり、割安で買えるとあらば十分ディールとして成立するでしょう。

諦めていた方も借金チャラとか逆に幾らか掴ませてもらえるなら御の字。

債務超過企業であれば、株式価値ゼロとして無償譲渡もできますしみなし贈与も発生しません。

リソースある会社であれば再建も可能でしょうし、クリケツ多いなら節税にも使えるかもしれません。

まあ色々なケースがありますが、不況の時は動きが多くなりますし、こっち側とあっち側では見ている景色が違うのが常ですから、警戒し過ぎずに首突っ込んでみてもいいんじゃないでしょうかね。

良い案件で資金があるなら自分で買えば良いし、そうでないなら間に入って行政書士として仕事にすれば良いじゃないですか。

私自身も最近2,000万円で事業引き継ぎ(今回は株式譲受の方です)しました。

コロナ関連業務で今は行政書士の皆さんも忙しいかもしれませんが、時代のニーズと

行政書士業務範囲の交わる部分をうまく見つけて仕事にしていきたいものですね!

私自身は引き続き建設業の方も頑張っていっておりまして、また徐々に関与先を増加していってます。

特に今は県外申請に力を入れており、地場以外も積極的に取っていってます。(ただし神客に限る)

全国的に建設業許可の仕事取ってます。提携先も大募集!

コロナ蔓延の最中ですが、お互い健康には気をつけましょう。

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24歳で開業。現在11年目に突入。開業3ヶ月目で売上100万円突破。2年目に事務所を法人化。月商700万円超。売上倍増の軌跡と、「金ナシ、コネナシ、実務経験ナシ」の弱者でも成功できる行政書士開業ノウハウを、余すことなく無料で公開中。メールマガジン購読者限定の特典もあります。→ご登録はこちら

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